ものづくり補助金、2024年も継続へ 新設の省力化枠は最大1億円を補助

経済産業省はものづくり補助金を2024年も継続し、中小企業の革新的な製品・サービスの開発、生産プロセスの省力化に必要な設備投資などを支援する方針です。政府の2023年度補正予算案に関連予算が盛り込まれました。省力化(オーダーメイド)枠や製品・サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型<DX・GX>)などを創設する予定です。

 ものづくり補助金とは、経産省によると、中小企業などが行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する補助金です。政府の2023年度補正予算案にものづくり補助金も含む中小企業生産性革命推進事業として2000億円を盛り込んでいます。

 経産省は、ものづくり補助金について以下の目標を掲げています。

  • 付加価値額が事業終了後3年で9%以上向上する事業者割合が50%
  • 事業化を達成した事業者の給与支給総額が、事業終了後5年時点で、年率平均+1.5%以上向上

 ものづくり補助金は新たな申請類型が設けられる予定です。さらに、大幅賃上げ特例として、補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、後述する申請類型の補助上限額を100万~2000万円上乗せします(大型コロナ回復加速化特例を除く)。

 申請類型は以下の3つです。制度の詳細は判明次第、追加していきます。

  1. 省力化(オーダーメイド)枠
  2. サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型<DX・GX>)
  3. グローバル枠

 省力化(オーダーメイド)枠の補助上限は750万~8000万円ですが、大幅賃上げ特例が適用されると、1000万円~1億円となります。

 補助率は、中小企業の場合、1500万円までは1/2、1500万円を超える部分は1/3となります。小規模事業者などの場合は2/3となります。

 サービス高付加価値化枠には、通常類型と、成長分野進出類型(DX・GX)の2種類があります。

 通常類型の場合、補助上限は750万~1250万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、850万円~2250万円となります。補助率は中小企業で1/2、ただし、新型コロナ回復加速化特例の場合は2/3となります。小規模事業者などは2/3となります。

 成長分野進出類型(DX・GX)の場合、補助上限は1000万~2500万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、1100万円~3500万円となります。補助率は2/3となります。

 グローバル枠の補助上限は3000万円です。大幅賃上げ特例が適用されると、4000万円となります。補助率は中小企業で1/2、小規模事業者で2/3となります。